育児ノイローゼと幼児虐待/高橋コラム

2016/04/01

育児助成金白書には日々、様々な相談や意見が寄せられます。ここ数日、児童虐待やネグレクトの疑いがあるというご連絡が数多く寄せられています。その半数以上はお母さんによるものです。虐待の相談件数は年々増加傾向にあり、年間6万~7万件程度報告されています。実際に虐待を受けている子どもの数はおよそ10万人近く存在するのではないかと考えられます。
平成27年7月から全国共通の児童相談ダイヤルは「#189(イチ・ハ・ヤク)」へ変更されました。厚生労働省によると当初の番号から3桁に変更したことで着信件数は15倍に増えたそうです。第3者からの報告で最悪の事態を防げます。万が一に備え「#189(イチ・ハ・ヤク)」を覚えておいてください。


なぜ我が子を?自分の子どもが可愛くないの?

そう思う方が多いのではないでしょうか。実際子どもが可愛くないのか?そうではありません。自分自身、なぜそのような行動を取るのか分からないお母さんが多いそうです。その原因こそが育児ノイローゼ。貧乏でも裕福でも関係ありません。子育ては本当に体力がいるものです。

「なぜ眠ってくれないの?」

「なぜ食べてくれないの?」

「なぜ泣き止まないの?」

「なぜ私だけ?」

なぜ?なぜ?が蓄積されていくうちに子育てから逃げたくなってしまいます。そして無意識のうちに育児放棄や虐待に繋がります。

「早く大きくなってよ」

「どうしてそんなことも出来ないの」

「お願いだからじっとしてて」

育児ノイローゼの始まりです。
少しでもこういう気持ちになってしまった人に読んでもらいたいブログがあります。育児助成金白書の育児ノイローゼのページでも紹介させていただいております、LICOさんのブログです。自身の育児体験をもとに、どうすれば穏やかに子育てが出来るかを掲載されています。その中でも特に読んでもらいたい記事を紹介します。

2014/12/12
子育てを大変だと感じる本当の理由
2014/11/26
夜泣きをするきみへ


0歳  1歳  2歳。。。
子どもが何歳であろうと
今日の子どもには  今日しか会えません。

どうか今日という日を大切に。。。
今日の子どもたちを抱きしめて
大好きをたくさん伝えて過ごしていけたら
と思っています。。。


この最後の一文に救われたという方が数多くいらっしゃるみたいです。
しんどい時こそ、子どもの顔をよく見てみてください。子どもの成長は本当に驚くほど早いものです。首がすわってない日、寝返りがやっと出来るようになった日、はいはいであちこち動き回る日、つかまり立ちが出来た日、ひとりで歩けるようになった日、出来ない日々は戻ってきません。今日の子どもとじっくり時間を過ごしてみませんか?


[筆者]
育児助成金白書
育児制度アドバイザー
高橋智也