ゼロ会議について ゼロ会議について

ゼロ会議委員会 COMMITTEE

大阪府内外の子育て支援団体を中心とした、民間35団体でゼロ会議委員会を運営しています。

ゼロ会議は、2018年の11月に(一社)日本子育て制度機構理事の浜辺拡臣が発起人・責任者となり、大阪府を活動中心とする子育て支援団体を集め発足しました。民間を中心とした35団体で月に1度委員会を開き運営しています。

ゼロ会議の目的と手法 PURPOSE AND METHOD

ゼロ会議は2021年に、大阪府警発表の児童虐待死亡数を0人にすることが目的です。

虐待死亡件数が毎年全国ワーストの大阪府で、2019年~2021年までの3ヶ月に1度、全大阪府民を対象としたイベント「ゼロ会議」を開催します。参加した方はゼロメンバーとして、親の悩みに対する話の聞き方や、抱えている問題を解決する手法、また、解決できないものに関しては専門機関への誘導などを2時間のゼロ会議で学んでいただきます。親をサポートできる民間人を大阪中に増員することで、児童虐待死まで至るケースを草の根的に防止します。

大阪府警発表の
大阪府の児童虐待
死亡児童数
2016年 8名
2017年 7名
2018年 8名
2019年(1年目) 5名
2020年(2年目) 2名
2021年(3年目) 1名

3年間ありがとう
ございました

ゼロ会議の必要性 NECESSITY

  • 現状の行政の取り組み
    現在、児童虐待に対する行政の取り組みとして行われている手法は、厳罰化や通報、職員増員による事件発生後の「子どもの命の確保」が主となっており、現在も継続されています。子どもの命の危険の可能性がある場合は、ゼロメンバーにも即通報して欲しいとお伝えしています。

    虐待に対する法律の厳罰 化通報システムの強化警察と児相との連携児相(窓口など)の5千人体制笆カ厳罰や通報による子どもの確保で防ぐ

  • 民間にしかできない
    虐待死防止策
    ゼロ会議ではそもそも、なぜ児童虐待死が発生するのか、なぜ親は子どもに手を上げてしまうのかに着目しました。一般的には、虐待の連鎖や経済的貧困、再婚相手による暴力などが注目されていますが、その状況でも虐待をせず暮らしている家庭が大変多く存在しています。民間の子育て支援団体を中心に構成するゼロ会議委員会の中で協議を重ね、虐待する親の共通項は「いっぱいいっぱいの状況にある親」と結論づけました。また、この状況になれば「どんな親でも加害者になり得る」と言うことも共通認識しています。つまり、親の「いっぱいいっぱいの状況」を緩和することが、虐待死の防止策であり、その親の近い関係の方が少しの専門知識を持つことが大変有効だと考えます。
    • 厳罰や通報による子どもの確保で防ぐ笆カ「虐待があった後の対策」であり、発生を防ぐ予防策が定着していない
    • なぜ児童虐待は発生するのか?笆カいっぱいいっぱいの状況が虐待に繋がるその状況ではどの親も加害者になり得る
  • 子育て中の親への
    アンケート
    はなみずきYuuのご協力のもと、現在子育て中の親へのアンケートを実施しました。その中で、行政窓口への相談はハードルが高いこと。近い関係の方の共感がいっぱいいっぱいの状況を緩和するということが分かりました。これを受け、ゼロ会議では「話の聞き方」にも重要性を置き、専門家による実践的なレッスンも行っています。

ゼロ会議の内容 CONTENT

これらを受け、ゼロ会議は2部構成にしており1部は「きくで。Action」と称した、

❶ 親の話を聞く  ❷ 解決法をゼロ会議のサイトから探す  ❸ 一緒に一歩を踏み出す。

の重要性とゼロメンバーとして行動のお願いを毎回実施しています。1.は親の悩みの聞き方や、その際に言って欲しい言葉(共感)などを中心にお話し、最も難しいとされる2.は、ゼロ会議ホームページにて大阪中の公的、民間問わず全ての相談できるところを公開しており、これを参考にすることで解決方法が分かるというものをご用意しました。大変ありがたいことに、ゼロ会議参加者から自発的に私にできることはないかと、様々な独自のサポートネットワークも増えてきました。一例では、浪速区にあるゲストハウスを経営する坂本氏からは、親や子どもがDVなどで逃げたくなったときのために、24時間365日常にベッドを3床空けておくという取り組みを実施していただいています。そのような方々には、ゼロ会議に登壇いただき、電話番号などをゼロメンバーに対し公開しています。3.は、悩みのある親、問題を抱えた親は大変弱っていることが多いことから、相談場所が分かってもなかなか一人では相談できないことから、一緒に付き添うことをゼロ会議メンバーにはお願いしています。付き添うだけで、悩みを抱える親にとっては大変大きな力となることを伝えています。もう1部は、その3項目に基づき、特化した専門家に講話やレッスンをお願いしています。

ゼロメンバーの動き
ゼロメンバーの動き
  • ゼロメンバーへのお願い Request
    ゼロメンバーには、これらを受けて身近の親の相談にのっていただいています。また、その記録も「きくで。Actionシート」に記載し、ご提出いただいています。プライバシーに配慮し、事例として公開させていただくことで、このプロジェクトの歩みを残しています。また、LINE@に登録していただくことで、様々なイベント開催時の人員募集や、チラシの配布などをボランティアでお願いしています。
  • きくで。Actionシート

ゼロメンバーは1年で
1,000
を超えました!
平成30年度の大阪府の子ども家庭センターの配置職員数は中央、池田、吹田、東大阪、富田林、岸和田の全てを合わせて342人とあります。職員増強が急務と叫ばれる中、ゼロ会議では1年で1,087名のプチ相談員が誕生しました。年齢・性別・職業問わず、大変多くの方に身近な親の相談にのっていただいています。民間だからこそできるこの取り組みは、大阪で大きな広がりを見せています。
矢印
  • ゼロ会議風景
  • 大阪府のゼロメンバー数

ゼロ会議代表 日本子育て制度機構理事 浜 辺 拡 臣 より Message from the President

この度は、ゼロ会議にご興味を持っていただきまして本当にありがとうございます。 また、ゼロメンバーの皆さま、スポンサーの皆様、委員会の皆様には感謝しかございません。 この場をお借りして厚く御礼申し上げます。 虐待は、親のいっぱいいっぱいの状況から生まれます。 どの親も虐待をしたくてしている人はいない。また、その状況を相談できる相手 は行政窓口ではなく、身近な関係の人に相談している事実。 このことから、民間で親の相談にのれる方を増やす「ゼロ会議」を立ち上げまし た。 有り難いことに、1年間で1,087名のゼロメンバーが誕生し、「きくで。Action」 運動が大阪の至る所で展開されています。本当にありがとうございます。 虐待死という非常に重い内容ですが、第4回ゼロ会議のアンケートでは 多くの参加者に「楽しかった」と言っていただきました。私はこの楽しかったが 何より嬉しく、更なる広がりを確信しています。 また、様々な方の陽の力のご協力により、ゼロ会議は今なお進化しています。 これからも真剣に、楽しみながら虐待死ゼロ運動を展開して参りますので、 ご理解ご協力の程、よろしくお願いいたします。 これまで虐待死亡件数ワーストだった大阪府は、皆様のおかげで2021年には ゼロになる。そう強く信じています。
SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS
16 平和と公平を全ての人に
16.2 児童虐待が発生する原因は親の
いっぱいいっぱいな 状況にあるとし、
虐待防止の抑止力として 民間の力を集め、
全ての親のサポートに取り組みます。
17 パートナーシップで目標を達成しよう
17.17 ゼロ会議は民間主体の活動です。
必要に応じて行政と連携し、総合的な児童
虐待死防止プロジェクトを
推進してまいります。