2020年度沖縄県ベスト育児制度賞

2020年度沖縄県ベスト育児制度賞

受賞団体

伊江村役場

受賞制度

出産待機宿泊助成
伊江村出産待機時宿泊助成は妊婦さんが健診時や出産前にフェリーが台風や気象状況などにより通常の運行が危惧される場合や妊婦さんの身体的状態やその他の事情により、本島で様子を見る場合の宿泊料を一部助成し、少しでも安心して出産が迎えられるように支援します。

出産待機宿泊助成

【コメント】
伊江島は離島のため、出産できる医療機関がありません。そのため、妊婦さんはフェリーで30分かけて本島まで渡り、さらに30分以上かけて本島内の産婦人科を利用しています。日中は1日4便の定期便がありますが、台風等の気象状況による欠航や夜間帯は本島へ出ることができません。しかし陣痛はいつ起こるか予測ができないため、出産前に本島で滞在してもらい、少しでも安全に出産できるよう、出産待機宿泊助成は平成19年4月施行されました。初年度は4,600円の2日間の助成でしたが、出産待機をした産婦さんの声を取り入れながら、徐々に助成額や日数を拡充してきました。そんな中、平成27年度から救急搬送艇が設置されたことにより、妊婦さんが出産ぎりぎりまで島で過ごし、陣痛後、救急搬送艇で搬送されるケースが多くありました。島には村立診療所が一カ所しかなく、専門医も不在で、安全に出産できる状況になかったため、少しでも早く本島で滞在してもらうために令和元年度から助成額を5,500円、宿泊日数を10日間(付添は5日間)に拡充しました。この助成は、実家や親戚宅で過ごした場合にも適用しているため、妊婦さんからは利用しやすいとの声も上がっています。これからも伊江島でも安全に安心して妊娠・出産・育児ができるよう体制を整え、お母さんや子どもたちに寄り添っていきたいと思います。今回、このような賞を頂き大変光栄です。ありがとうございました。

【選考理由】
離島では切実な問題。このような地域性に全国の方が目を向けていただきたいと思います。生まれてくるお子さんとお母様への思いのある制度と評価させていただきました。誰もが安心して子どもを生むことのできる社会を目指していきたいですね。