パタハラを知ってますか?

2016/02/10

最近では、マタハラ(マタニティハラスメント)という言葉はずいぶん定着してきましたね。世間でも「女性が働きやすい社会」という認識が強くなり、女性の育休取得率は1996年の49.1%から2007年以降は90%近くまで増加しています。それにともない、「男性の子育て参加が重要」と行政や各自治体が様々な制度やサービスを実施しています。横浜市では「ヨコハマダディ」という子育てを始める男性をターゲットとした独自サービスを展開し、イクメンを後押ししています。政府は2020年までに男性の育休取得率13%を目標に掲げていますが、2014年度の取得率はわずか2.3%と伸び悩んでいます。

男性への育休への理解が浸透せず、育休取得を希望してもその権利や機会を侵害されることがたびたび。まさにそれが「パタハラ(パタニティハラスメント)」なのです。毎日新聞によると子どもがいる男性の11.6%がパタハラを受けた経験があり、そのうち6割以上が誰にも相談できず泣き寝入りしていたそうです。育休取得による降格人事や減給等はあってはならないことです。

徐々にではありますが、企業の意識改革も始まり、大手企業や地方自治体では、部下の育休を後押しする上司「イクボス」なんて言葉も耳にします。近々では、若手国会議員が育休を取得するというニュースが報道されましたね。「子育ては母親の仕事」という固定概念は古く、お父さんお母さんで助け合って子育てをする社会になって欲しいですね。



[筆者]
育児助成金白書事務局
育児制度アドバイザー
高橋智也