全国に広がる子ども食堂!孤食防止・貧困家庭を支援/高橋コラム

2016/04/07

子どもの貧困率が全国平均で16.3%と高まる中、行政や各自治体では様々な支援制度に取り組んでいます。そんな中メディアで取り上げられるなどで注目が高まるのが「こども食堂」です。育児助成金白書でも度々紹介していますが、2016年度4月からさらに数多くの地域でスタートします。その大半がNPO法人や各種支援団体がボランティアで運営しており、安価もしくは無料で子どもや親に料理を提供しています。中には子育てが終わったママさん達の集まりで運営し、定期的に食事提供はもちろん、親へ短時間で作れる料理教室なども同時におこなっています。個人の飲食店で採算度外視で子ども向けの料理を提供する店も増え、各地域での「子ども食堂」の普及に期待が膨らみます。

栄養バランスの取れた食事が子どもにとって重要なのは当たり前のことですが、何より筆者が「こども食堂」で重要視しているのは、子どもの孤食抑止です。全国で母子父子世帯数は150万世帯にのぼり、25年間で1.5倍に急増しています。また核家族化が進み、下校後子どもが一人で過ごしているケースが増えています。その結果孤食をせざるをえない世帯が増加傾向にあります。

ではなぜ孤食はよくないのか?たとえば、晩御飯代が1000円机の上に置かれているとします。子どもが自らコンビニや近くのスーパーで晩御飯を買います。子どもがはたして栄養バランスを考えた食事を購入するでしょうか?間違いなく好きなものしか買いません。僕でもそうします。では作り置きのご飯を用意しているとします。子どもが進んで嫌いな野菜やおかずを食べるでしょうか?こういった栄養バランスの偏りが、小児肥満をはじめ様々な病気の原因になり、将来の生活習慣病にもつながります。
そして何より問題なのが、食事中のコミュニケーション不足による社会性や協調性の育成面での問題です。子どもにとって食事を通じたコミュニケーションは非常に重要で、この頃に社会性や協調性が育たないと大人になってからも影響するといわれています。

我が国では「食育基本法」という法律が存在します。

【二十一世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切である。子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも「食」が重要である。今、改めて、食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められている。もとより、食育はあらゆる世代の国民に必要なものであるが、子どもたちに対する食育は、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性をはぐくんでいく基礎となるものである。(食育基本法前文より抜粋)】

あまり一般的に認知されていない法律ですが、法律で定められるほど重要なことです。食育推進基本計画では学校や保育所はもとより、各家庭や地域での食の改善へ取り組むと書かれていますが、現状としてはいっさい進んでいないように思います。待機児童問題や児童虐待問題など、子どもをめぐる社会問題は後をたちませんが、法で定められた食事にも力を入れてもらいたいです。各市区町村の自治体などで「こども食堂」を運営することで、虐待やネグレクトの早期発見、また学習支援なども並行しておこなえます。今後はより子ども目線に、より親目線での子育て支援策が必要になってくるのではないでしょうか。

冒頭でも書きましたが、こども食堂は全国各地に広がっています。お母さん・お父さんが一緒にいけるところがほとんどですので、気軽に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

【参考サイト】
こども食堂ネットワーク
こども食堂へ行きたい人、手伝いたい人を結ぶサイトです!
豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
こども食堂のつくり方講座は必見です!
全国こども食堂マップ
全国のこども食堂を一覧出来るマップです!
どんどん増えていってるので、自分の住んでる地域にあるか要チェック!


[筆者]
育児助成金白書事務局
育児制度アドバイザー
高橋智也