【体験談】生活保護 断られた|収入があるとダメ?判断されたポイントとは
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・少額の収入があったことで生活保護が認められなかった実例
・「収入がある=対象外」ではなく、総合判断だったと分かったポイント
・その後の状況変化で再相談につながったリアルな体験
体験者プロフィール
・年齢:38歳
・性別:女性
・世帯構成:一人暮らし
・地域:大阪府内
・収入:月約9万円(パート)
・受給額:初回は不支給(後に再相談)
・状況:離婚後の収入減少、子どもは別居
受給前の状況を教えてください
離婚してから、生活は一気に厳しくなりました。フルタイムで働いていた頃とは違い、体調や家庭の事情もあって、パート勤務に切り替えました。
収入は月9万円ほど。家賃、光熱費、食費。すべてを支払うと、ほとんど残りません。何か一つでも想定外の出費があると、すぐに赤字になる状態でした。
「このままやと続かへん」そう思いながらも、なんとかやりくりしていました。でも、ある月に家賃の支払いがギリギリになり、初めて「生活保護」を現実的に考えました。
「収入は少ないし、対象になるかもしれない」
そう思って、相談に行くことを決めました。
申請のきっかけは何ですか?
正直なところ、「働いていても受けられる」という話を見たのがきっかけでした。
ネットやSNSで、「収入があっても差額で受給できる」と書かれていたんです。
「じゃあ自分も対象なんじゃないか」
そう思って、少し希望を持って役所へ向かいました。
ただ同時に、「働いてるのに申請していいんやろか」という迷いもありました。でも、このままでは生活が持たない。その思いの方が強く、相談に踏み切りました。
実際の申請の流れを教えてください
窓口では、まず現在の生活状況を細かく聞かれました。
・収入の額と勤務状況
・家賃や生活費
・預貯金
・今後の働き方の見込み
その中で、担当の方からこう言われました。
「現時点では、収入と就労状況から見て生活保護の対象とは判断しにくいです」
正直、予想外でした。
「収入が少なくてもダメなんですか?」と聞くと、「最低生活費と比較して判断するため、現時点では自立可能と見なされます」と説明されました。
つまり、「収入があるからダメ」ではなく、「現状で生活維持が可能と判断された」ということでした。
この時は申請には進まず、相談のみで終わりました。
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受給後はどう変わりましたか?
この時は受給には至りませんでしたが、制度の考え方を理解できたのは大きな収穫でした。
それまでは、「収入が少ない=受けられる」と単純に考えていました。でも実際は、
・地域ごとの最低生活費
・収入との差額
・就労の継続性
などを総合的に見て判断されることを知りました。
その後、体調が悪化して働けなくなり、収入が途絶えたタイミングで再度相談。その時は条件が変わっていたため、最終的には受給につながりました。
最初の経験があったからこそ、次はしっかり準備して相談できたと思います。
「収入がある=ダメではなく、“状況全体”で見られている」
最初に断られたときは、「働いてるから無理なんや」と思いました。
でも実際は違いました。生活保護は、収入だけじゃなく、生活全体で判断される制度でした。その時はまだ「なんとか生活できる」と見られていただけ。だからこそ、状況が変われば結果も変わる。今はそう理解しています。
「ダメだった」で終わらせず、ちゃんと理由を知ることが大事やと思いました。
編集部コメント(社会福祉士より)
生活保護の判断は、「収入があるかどうか」だけでは決まりません。重要なのは、
・最低生活費との差額
・収入の安定性
・就労継続の可能性
といった総合的な要素です。
今回のケースでは、一定の収入があり、生活維持が可能と判断されたため、対象外となりました。
ただし、状況は常に変化します。収入の減少や体調の悪化などがあれば、再度相談することで結果が変わる可能性があります。
制度を正しく理解し、適切なタイミングで相談することが重要です。
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