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2025年度版 高校で受けられる6つの支援まとめ

2025年度版 高校で受けられる5つの支援制度まとめ

国や自治体には授業料が実質無料になる「高校無償化」をはじめ、家計を助けてくれる奨学給付金や教育資金の支援制度が数多く存在します。
ただ、多すぎるし言葉は難しいし調べるのも面倒だし・・でなかなか一歩が踏み出しにくいよね。うちが受けられる支援だけ教えてくれたらいいのに!というあなた。お待たせしました。
このページでは、高校で受けられる主な5つの支援制度と最後の砦「教育ローン」を含めた6つの支援の全体像をわかりやすく紹介し、どの制度を優先して受けるべきかのアドバイスや、実際に利用された方の声、よくある質問などもまとめました。見終わる頃には数多の支援制度が整理でき、どれを受けるかが明確になることでしょう。
また、自分がどの制度に該当するかがかんたんにわかる判定ツール(近日公開予定)を使うと、関係のない制度に関しては飛ばして読み進めていけるので便利です。ぜひ最後までご覧いただき、有効活用してください。

高校の支援制度とは?

高校に通うには、授業料のほかにも教科書代や制服代、通学費、部活動費など、思った以上に多くの費用がかかります。
特に私立高校では年間の負担が大きく、 家計にとっては大きな悩みの一つです。こうした負担を軽減し、すべての子どもが安心して高校へ通えるようにするため、国や自治体はさまざまな支援制度を用意しています。
代表的なものに「高校無償化(高等学校等就学支援金制度)」や「高校生等奨学給付金」、教育資金の貸付制度などがあり、世帯収入や家庭の状況に応じて利用できます。
制度を正しく理解して活用することで、経済的な理由で進学をあきらめることなく、子どもたちの学びをしっかり支えることができます。

公立・私立の高校の費用 | 高校生はいくらかかる?

高校への進学率は、2020年度では98.8%に達しており、中学校卒業者のほぼ全員が高校に進学しています。では高校で掛かる費用はいくらでしょうか。以下の表は公立高校・私立高校で年間に掛かる費用の平均値です。

公立高校・私立高校で掛かる1年間と3年間の平均費用
引用:日本政策金融公庫

※学校教育費とは、入学金・授業料・図書・学用品・クラブ活動費・修学旅行費用・通学のための交通費・制服代などです。
※学校外活動費とは、主な費用が塾代です。

公立高校で年間約50万円、私立高校ではその倍の約100万円が掛かっていますね。決して安くはない高校生の費用ですが、負担を軽減する制度があります。次のセクションでは、支援制度の一覧をご紹介します。

高校の支援制度一覧と世帯年収

高校生が受けられる公的な支援制度から民間のローンまでを一覧表にまとめました。見て分かるように、支援制度には世帯の年収が関わってきます。
年収が高い世帯ほど受けられる制度は少なくなり、年収が低い世帯だと多くの制度が受けられる傾向にあります。 「△」となっている自治体の奨学金・貸付に関しては、都道府県や市区町村で独自の支援があり、対象となる要件がケースバイケースなのでこのように記しています。

高校の支援制度一覧と条件となる世帯年収の表

あまりピンとこない方も大丈夫。イクハクでは2つのツールをご用意しました。
世帯条件を入力すると受けられる制度を判定するツールと、返さなくても良い給付型の制度でいくら貰えるかを計算する便利ツールです。
各制度の説明に進む前に、受けられる制度と、給付型(返さなくていい)制度でご家庭がいくらもらえるのかをこのツールで知っておきましょう!

受けられる制度がわかる!高校生への支援ナビツール

この後のセクションで代表的な5つの制度(+民間の教育ローン)を紹介しますが、ご自身の家庭に関係のない制度を読み進めていくのはストレスですよね。
そこで、このツールを使うと便利です。あなたが受けられる可能性のある制度のみを判定しますので、その制度だけチェックしてみてください。無料で何度でも使えます。

高校生への支援ナビツール(近日公開予定)

・項目を入力すると、高校生に対しどの制度を受けられるか判定されます

返済不要の支援額はいくら?高校生の給付型奨学金計算ツール

借りたら返さなくてはいけない貸与型の奨学金よりも、返さなくて良い給付型の奨学金の方がもちろんいいですよね。あなたが受けられる、返済不要の給付型の奨学金(支援金)の合計を計算するツールです。

高校生の給付型奨学金計算ツール(近日公開予定)

・項目を入力すると、受けられる給付型奨学金の合計額を計算します

高校で受けられる5つ(+1)の支援制度一覧

高校生が受けられる全ての支援制度をジャンルに分けてまとめました。国や自治体が実施している公的な制度から、教育ローンと言われる民間の金融機関のサービスまで、お子さんが高校に通うにあたり、お金の不安を解消する支援制度のリストです。各制度ごとに詳しく解説した専用ページがありますので、併せてご確認ください。また、実際に制度を受けられた方々の声社会福祉士のアドバイスも参考になると思います。
※全ての制度を知ろうとすると膨大な時間が掛かるので、ひとつ前のセクションの「高校生への支援制度判定ツール」で該当する制度をチョイスしてからご覧になると便利です。

高校無償化(高等学校等就学支援金制度)

授業料の支援を行う国の制度で、所得制限もなく全ての世帯が対象です。
私立・公立を問わず、在学する学校を通じて申請します。支給額は年収や学校の授業料により異なり、私立高校では最大396,000円まで支給されるケースも。
授業料が実質無料になる家庭も多く、2026年度は更に支援額が拡大する予定です。

専用ページで詳しく:高校無償化(高等学校等就学支援金制度)

・概要や支援金額など分かりやすく解説

●実際にこの制度を受けた保護者の声
子どもが公立高校に通っています。高校受験時に私学もすべり止めとして検討しました。
昔の感覚だと「私学=とにかくお金がかかる」というイメージしかなく、選択肢の中にも入れられなかったのですが、万が一、私学に行くことになっても、なんとかなるかなという心の余裕ができたように思います。 この支援金が始まったおかげで、安全圏のなかで仕方なく学校を選ぶのではなく、自分の行きたいと思える学校を自由に選択できたように思います。ただあくまで授業料のみ。当初、「無償化」と聞いて全てが無償になると勘違いしていました。 授業料以外の備品代や制服代、修学旅行費などは普通にかかるので言葉だけでわかったつもりになるのは危険だと思いました。(兵庫県 50代)

●実際にこの制度を受けた保護者の声
高校無償化に関して、所得制限がなくなったと聞きました。ちょうど上の子が卒業してしまった後なので、我が家は間に合いませんでした。
自分の家は制度が受けられなかったということを知り、残念だなとは思いましたが、下の子が次に控えていて、将来の設計図を引き直しました。
上の子の時と下の子の時で制度がこんなに変わっていくことを目の当たりにし、やはりちゃんと知っておくことが必要だと思います。(兵庫県 40代)

高校生等奨学給付金

この制度は、住民税非課税世帯や生活保護世帯の高校生に対して、教材費や通学費など授業料以外の負担を支援する給付型制度です。全都道府県単位で窓口がありますが、比較的新しく出来た制度なので一般的にあまり知られていません。
また、この制度は返済の必要が無いことが特徴です。支給額は公立・私立や、生活保護の有無で異なります。高校無償化と併用できるため、経済的に厳しい世帯には大きな支えとなります。

専用ページで詳しく:高校生等奨学給付金

・概要や調べ方などを分かりやすく解説

●実際にこの制度を受けた保護者の声
学校で書類が配られますが、子どもが保護者に渡していない場合もあると思います。私の場合、この制度について、あらかじめ知っていましたので、「書類はまだ?」としつこく聞いていました。
制度の提出時期や存在をきちんと知っておくことがとても大事だと思いました。さらに、子どもを通しての提出になるため、学校にきちんと提出したのかどうかこちらもしつこく確認しました。高校生になると、なかなか意思疎通が難しいので・・・。
家庭には様々な事情があるので、学校には伝わりにくいこともあるかなと思います。時には国や都道府県の制度の窓口に相談することも必要だなと思いました。(兵庫県 50代)

自治体独自の奨学金・貸付

都道府県や市区町村による独自の奨学金制度も豊富にあり、成績優秀者、ひとり親家庭、生活困窮世帯などが対象となるケースが多いです。
給付型や貸与型、無利子・有利子など種類はさまざまで、地域限定の制度もあります。自治体の広報や学校からの案内に注意してチェックを。

専用ページで詳しく:自治体の奨学金・貸付

・概要や調べ方などを分かりやすく解説

●実際にこの制度を受けた保護者の声
奨学金の情報ってかなり探さないと難しいと思います。市のひとり親家庭の支援についての公式LINEに登録。時折、奨学金の情報が流れてきます。あわせて支援団体のメルマガにも登録しています。
地域からの情報、全国的な情報、両方ともつながっておいた方がいいと思います。正直なところ、書類書いたり、提出したりするのはかなり面倒。
いろんな奨学金があるんだとわかりはじめ、周りで奨学金応募したっていう人の話を聞いたので、今はちょっと応募してもいいかな程度に思えるようになりました。まずは知ることからですかね・・・。(兵庫県 50代)

●実際にこの制度を受けた保護者の声
学校の担任の先生に県の制度について聞いてもあんまりはっきりした答えはもらえませんでした。こちらもわからないまま質問したりしてしまい、疲れてしまい、もういらないと思ってしまいました。
なかなか情報をつかむのが難しい・・・。結果、市がやっている給付型奨学金を探して受けました。事前にひとり親家庭の相談会でこの制度があることを知っていたので、申し込みできる時点で申請に対して心の準備ができていました。
事前に知っておくことで申請が大変ではという不安や迷いもありませんでした。こういう制度につながることができて、あきらめていたこの先の進学も考えてもいいかなと思えるようになりました。(兵庫県 40代)

教育支援資金(生活福祉資金貸付)

低所得世帯の高校生のために、進学準備金や通学費などを無利子で貸し付ける制度です。市区町村の社会福祉協議会が窓口となり、保証人の有無や据置期間によって利用条件が変わります。
返済は高校卒業後からで、申請には収入状況や在学証明書などが必要です。

専用ページで詳しく:教育支援資金(生活福祉資金貸付)

・概要や支援金額など分かりやすく解説

●社会福祉士からのアドバイス
福祉的なサポートは少しハードルが高く感じられる方もいるかもしれません。なかなか「助けてほしい」って言いだしにくいうえ、実際、窓口に行くこともとても力がいることですよね。
直接窓口に行きにくい人は、まず、支援団体などにアクセスして話を聞いてもらうことから始めてみるのもいいかもしれません。今の状態を早めに相談して整理してもらいましょう。
生活福祉資金貸付は福祉の制度なので審査があり、時間も必要です。困り切る前に動けるうちに早めに相談しておきましょう。

教育一般貸付(国の教育ローン)

日本政策金融公庫が行う高校・大学・専門学校向けの公的ローン制度で、世帯年収790万円以内(子2人なら890万円)程度の家庭が対象です。
子ども1人あたり350万円まで借りられ、低金利・長期返済が特徴。高校生にも利用でき、入学金や授業料、教材費、通学費など幅広くカバーできます。

専用ページで詳しく:教育一般貸付(国の教育ローン)

・概要や支援金額など分かりやすく解説

●実際にこの制度を受けた保護者の声
私学だったので高校の入学金は結構な金額がかかり、政策金融公庫の教育ローンで資金を借入しました。審査も早く助かりました。
推薦入学だったので入学金の支払いが早い時期にあり、つなぎ資金として活用。返済については大学の進学もあったので、途中借りかえたりしながらでした。
学費の支払いも終わり、いよいよ自分たちの老後の準備をとほっとした時に別の専門学校に行きたいと言われ、悩んでいます。もっと子どもと話しておけばよかったと思います。(兵庫県 60代)

民間の教育ローン

銀行やクレジット会社が提供する教育ローンで、年齢や収入などの審査に通れば誰でも利用可能です。
利用対象は高校・大学・専門学校など幅広く、入学金や授業料、通学費まで対応。公的制度に比べて金利は高めですが、即日融資などスピード面で優れるのが特徴。
公的支援でカバーできない費用の補填に活用されています。ウェブで「銀行名+教育ローン」で検索すると様々な銀行のプランが出てきます。
例:各銀行(都銀・地銀・信金・JAバンク等)

専用ページで詳しく:民間の教育ローン

・概要や調べ方などを分かりやすく解説

●社会福祉士からのアドバイス
教育ローンは金融機関ごとに多くの種類があります。大手がいいのか、日頃付き合いのある地元の銀行がいいのかなど迷われると思いますが、大切なのは候補を複数比較すること。
必ず教育ローンには公的制度と比べて高い金利が発生するので、金利面はもちろん、返済計画、万一返済が滞った場合はどうなるかなど、事前に担当者に確認しておきましょう。

上記の5つ(+1)の支援制度の他にも、稀なケースとして交通遺児や貧困家庭向けの民間の奨学金があります。必要であれば確認しておきましょう。

支援制度の優先順位アドバイス | どの制度から受ければいい?

「高校で利用できる支援制度は複数ることは分かったのですがどれから申請すればいいの?」と迷う方も多いはず。ここでは受ける制度の優先順位を解説します。

①高校生が皆、自動的に受けられる制度

高校無償化(高等学校等就学支援金制度)
まずはこの制度を受けましょう。2025年度から大幅に改定し所得制限も撤廃され基本中の基本の制度となりました。学校側が自動的に申請手続きを案内してくれます。この制度で資金が足りなければ、次の②給付型制度(返済不要)の制度を狙いましょう。

②給付型制度(返済不要)の制度

次に確認したいのが支援金を返さなくて良い給付型の制度。住民税非課税 or 生活保護世帯なら高校生等奨学給付金の対象になる可能性大。授業料以外の支援が受けられます。自治体や民間団体の奨学金も、条件が合えば積極的に申請を!ただ時間が掛かる場合が多いので、早めの着手をおすすめします。

③貸付制度(返済あり)の制度

生活費や通学費で足りない部分が出たら教育支援資金(無利子)や教育一般貸付(国の教育ローン)を検討。さらに不足があれば最終手段として民間の教育ローンを活用(ただし金利には注意!)

よくある質問Q&A | 併用できる?中退したら?返済義務は?

高校無償化と奨学給付金は併用できますか?

はい、併用可能です。高校無償化は授業料、奨学給付金は教材費・通学費などの補助で、制度の対象や支給対象が異なるためです。

奨学金と教育ローンは併用できますか?

原則可能ですが、同じ用途(たとえば入学金)に対して二重で受け取ることはできません。目的や必要金額に応じて使い分けましょう。

支援を受けたあとに中退したらどうなりますか?

給付型の制度(奨学給付金など)は返還不要ですが、貸付型(教育ローンなど)は中退後も返済義務があります。中退後の対応は制度ごとに確認を。

自分が対象か分かりません。どうすれば?

ページ内にある「支援制度判定ツール」でチェックしてみましょう。条件が複雑な制度も、質問に答えるだけで該当する制度が分かります。

まとめ | 制度を活用して安心して高校生活を

高校生活には、見えにくい経済的な負担がたくさんありますが、国・自治体・民間による支援制度を上手に活用することで、安心して学びに集中できます。まずは基本の「高校無償化」、そして条件に応じて「奨学給付金」や「貸付制度」など、家庭に合った制度を見極めて活用することが大切です。
また、給付金や貸付制度には申請期限があります。知らずに損をしないためにも、情報を早めにチェックしておきましょう。このページで紹介した支援制度を活用して、経済的な不安を少しでも軽減し、お子さんの高校生活をしっかり支えてあげてくださいね。
イクハクでは、高校を卒業した後の大学無償化のまとめページも設置しています。2部構成で分かりやすい内容となっています。

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育児制度アドバイザー安木 麻貴

Written by 安木 麻貴

社会福祉士 /育児制度アドバイザー
誰も教えてくれない子育て支援制度を分かりやすく子育て世帯に伝えています。高校・大学での講話やyoutubeでも。