【体験談】生活保護 病気|申請が怖かった…相談して受給できた体験
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・慢性的な病気で働けず、生活が限界に近づいた30代男性の実体験
・「怖い」と感じていた役所の相談が、実際は支えになる場だった
・相談から受給までの流れと、気持ちの変化をリアルに描写
体験者プロフィール
・年齢:37歳
・性別:男性
・世帯構成:一人暮らし
・地域:大阪府内
・収入:月約4万円(体調に応じた単発バイト)
・受給額:約9万円(差額支給+家賃扶助)
・状況:慢性腎疾患により継続就労困難、通院あり
受給前の状況を教えてください
体調が悪くなり始めたのは、30代前半の頃でした。最初は「ちょっと疲れやすいな」くらいの感覚でしたが、徐々に仕事に支障が出るようになっていきました。
立ち仕事がきつい。長時間働くと体がもたない。それでも、数年はなんとか仕事は続けていました。
でもある時、医師から「無理を続けると悪化しますよ」言われたんです。
そこから働き方を変え、単発のアルバイトで体調の良い時に働けるようにして、なんとか食いつないでいました。
ただ、収入は月に4万円程度。家賃と最低限の生活費で、ほぼ消えていく。通院費や薬代も重く、常にお金の不安がつきまとっていました。
「この生活、いつまで続けられるんやろ…」そう思いながらも、生活保護の相談にはなかなか踏み出せませんでした。
申請のきっかけは何ですか?
今まで申請しなかった一番の理由は、「怖かった」からです。怖いと言っても怖さには種類があって、
・怒られるんじゃないか
・まだ働けると言われるんじゃないか
・門前払いされるんじゃないか
・その時に自分がショックを受ける恐怖
そんなイメージばかりが先に立っていました。
でもある日、通院の帰りに財布の中を見て、本当に余裕がないことを実感しました。「このままやと、生活も治療も続かへん」そう思ったとき、ようやく腹をくくりました。
「断られてもいいから、一回聞いてみよう。今まで収めてきた税金の分、自分が困ったときに助けてもらって何が悪い!」それくらいの気持ちで、役所に向かいました。
実際の申請の流れを教えてください
窓口に入るときは、正直かなり緊張していました。でも、対応は想像していたものとは違いました。
担当の方は淡々と話を聞いてくれました。
・現在の収入状況
・体調や通院の頻度
・生活費の内訳
・預貯金
これらを一つひとつ確認されていきます。
「今の状況なら、申請できますよ」と言われて安心したのを覚えています。
申請書を提出し、その後はケースワーカーの訪問。生活の実態を確認されたあと、約2週間で受給が決定しました。
医療費も医療扶助の対象となり、通院の負担がなくなったのは本当に大きかったです。
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受給後はどう変わりましたか?
一番変わったのは、「気持ちの余裕」です。それまでは、
・次の家賃が払えるか
・通院費が足りるか
そんなことばかり考えていました。
生活保護を受けてからは、最低限の生活が保障されている安心感があります。
医療費を気にせず通院できるようになり、体調の管理もしやすくなりました。そして、将来についても少しずつ考えられるようになりました。
無理に働くのではなく、体調に合わせてできることを増やしていく。「今の自分にできる生活」を受け入れられたことが、大きな変化でした。
「怖いのは思い込み。相談すれば道は開ける」
役所に行くまでは、本当に怖かったです。でも実際は、追い返されることもなかったし、ちゃんと話を聞いてもらえました。
一番しんどかったのは、相談する前の「想像の中の不安」だったと思います。生活保護は、困っている人を支えるための制度でした。
もし迷っているなら、「相談だけでもいい」と思って一歩踏み出してほしいです。
それだけで、状況は変わるかもしれません。
編集部コメント(社会福祉士より)
生活保護の申請に対して、「怖い」「断られる」という不安を感じる方は多くいらっしゃいます。しかし、実際の窓口は生活状況を確認し、必要な支援につなげる役割を担っています。
今回のように、
・慢性的な病気で安定した就労が難しい
・収入が最低生活費を下回っている
・医療費が生活を圧迫している
といった場合は、受給対象となる可能性があります。
また、相談したからといって必ず申請しなければならないわけではありません。まずは現状を伝えることが重要です。
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