【体験談】生活保護 うつ病|仕事を続けられず受給…申請時のポイントとは
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・うつ病で仕事が続かず、収入が途絶えた30代女性のリアルな体験
・申請時に重要だった「診断書」と「正直に伝えること」のポイント
・生活保護は“甘え”ではなく、回復のための時間をつくる制度だった
体験者プロフィール
・年齢:34歳
・性別:女性
・世帯構成:一人暮らし
・地域:大阪府内
・収入:0円(退職後療養中)
・受給額:約12万8,000円(家賃込み)
・状況:うつ病により離職、再就職困難
受給前の状況を教えてください
事務職として働いていて、特別きつい仕事ではなかったはずなのに、ある時から、急に涙が出るようになったんです。
理由は自分でも分かりませんでした。
朝、起きられない。
会社に行こうとすると動悸がする。
頭が真っ白になって、簡単な作業でもミスを繰り返す。
「ちゃんとしなきゃ」と思えば思うほど、体がついてこない。結局、休職を経て退職しました。
収入はゼロになったのですが、すぐに次の仕事を探す気力がありませんでした。
貯金を崩しながら生活していましたが、通院や薬代もあり、じわじわと減っていく。
外に出るのもつらくて、人と話すのも怖い。そんな状態で、「これからどうやって生きていくんやろ」と不安ばかりでした。
申請のきっかけは何ですか?
きっかけは、通っていた心療内科の先生の言葉でした。「今は働くことより、治すことが優先です」
その時、初めて「無理に頑張らなくていい」と言われた気がしました。そして、こう続けられました。
「生活保護を利用することも考えてみてください」
正直、抵抗はありました。
「そこまでじゃない」と思いたかったんです。でも現実は、収入がなく、回復の見込みもすぐには立たない。
「今のままやと、生活も治療も続けられへん」
そう思って、意を決して役所に相談することにしました。
実際の申請の流れを教えてください
窓口に行くのは、本当に勇気がいりました。うまく話せるか不安で、事前にメモを用意していきました。実際には、そのメモがとても役に立ちました。
・現在の体調
・仕事が続けられなかった経緯
・収入と貯金の状況
これをそのまま見せながら説明しました。担当の方は急かすことなく、ゆっくり話を聞いてくれました。
申請で大きなポイントになったのは、医師の診断書です。「就労が困難な状態」と明記されていたことで、審査もスムーズでした。
その後、ケースワーカーの家庭訪問があり、生活状況を確認。約2週間ほどで受給が決定しました。
支給額は約12万8,000円。医療費の負担もなくなり、安心して通院できるようになりました。
▶ 窓口で困らないために。生活保護の仕組みと申請の流れを完全解説
受給後はどう変わりましたか?
まず、「生きることへの不安」が少しずつ減りました。それまでは、「このまま生活できない」という不安で、心が休まることがなかったです。
生活保護を受けてからは、最低限の生活が守られているという安心感があります。
焦って仕事を探さなくてもいい。今は回復に専念していい。
そう思えるようになってから、少しずつ体調も落ち着いてきました。最近では、短時間ですが外出できる日も増えてきました。
「また働ける日が来る」そう思えるようになったことが、一番の変化です。
「正直に話すことが、一番の近道だった」
申請のとき、取り繕おうか迷いました。「もう少し頑張れます」とか、「働けるかもしれません」とか。
でも、正直に「今は無理です」と伝えました。結果的に、それが一番よかったと思っています。
生活保護は、頑張っている人を助ける制度です。無理して強がるより、今の状態をそのまま伝えることが大事でした。
同じように悩んでいる人がいたら、一人で抱え込まず、まずは相談してほしいです。
編集部コメント(社会福祉士より)
うつ病などの精神疾患によって就労が困難な場合、生活保護は重要な支援制度となります。申請時のポイントとしては、
・医師の診断書を用意する
・現在の生活状況を正確に伝える
・無理に就労可能と装わない
といった点が挙げられます。
特に精神的な不調の場合、外見からは分かりにくいため、書面や説明で状態を丁寧に伝えることが重要です。
生活保護は、回復までの生活を支える制度です。安心して治療に専念できる環境を整えるためにも、早めの相談が大切です。
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