【体験談】生活保護 条件付きで受給|持ち家や貯金があっても受給できた理由
監修者:安木麻貴(社会福祉士)
生活保護や子育て支援制度に関する相談支援の知見をもとに、本記事の内容を確認しています。
この体験談の要約
・持ち家とわずかな貯金があっても受給につながった実例
・「家があると無理」という思い込みを覆した判断ポイント
・条件付きで認められた背景と、その後の生活の変化
体験者プロフィール
・年齢:58歳
・性別:男性
・世帯構成:一人暮らし
・地域:大阪府内
・収入:月約3万円(年金の一部+単発収入)
・受給額:約9万5,000円(差額支給)
・状況:体調悪化・収入減少・持ち家あり
受給前の状況を教えてください
「家があるから無理やろ」
そう思っていました。知り合いにも家があるなら受けられないと聞いていたし、私の中ではそれが常識でした。
若い頃に購入した小さな持ち家があり、住宅ローンはすでに完済。ただ現在、収入はほとんどありませんでした。
体調を崩してからは働ける時間も減り、収入は月3万円ほど。年金もまだ満額ではなく、生活費には到底足りない。
貯金も少しずつ減っていき、将来どころか今の生活すら不安でした。
それでも、「持ち家がある=対象外」と思い込んでいたため、生活保護は考えないようにしていました。
申請のきっかけは何ですか?
きっかけは、通院費でした。体調が悪く、病院に行く回数が増えていきました。そのたびにかかる医療費。
「このままやと通院もできへん」そう感じたとき、初めて危機感を覚えました。そのとき、知人に相談したところ、
「家があっても条件によっては受けられるらしいで」と言われました。
正直、信じられませんでした。でも、「聞くだけなら」と思い、役所に行くことを決めました。
実際の申請の流れを教えてください
窓口では、まず資産について詳しく聞かれました。
・持ち家の状況
・評価額
・売却の可能性
・貯金額
すべて正直に伝えました。そのうえで説明されたのが、
「生活維持に必要な場合は、そのまま居住が認められることがあります」という考え方でした。
自分の場合、
・築年数が古く資産価値が低い
・売却しても生活再建が難しい
・現在の生活拠点である
という理由から、「居住継続」が認められました。また、貯金についても、生活費として必要な範囲での使用を前提に、申請が進められました。
その結果、条件付きで受給が認められ、約3週間後に支給が開始されました。
▶ 窓口で困らないために。生活保護の仕組みと申請の流れを完全解説
受給後はどう変わりましたか?
受給後、まず安心できるようになりました。それまでは、「いつまで持つか」ばかり考えていた。
でも今は、最低限の生活が守られている。それだけで、気持ちがかなり楽になりました。また、医療費の心配がなくなり、しっかり通院できるようになったことも大きいです。
結果的に、体調も少しずつ安定してきました。
「“持っているから無理”ではなく、“どう使うか”だった」
自分はずっと、「家があるから対象外」と思っていました。でも実際は違いました。
その資産が生活にどう影響するか、資産価値はあるかで判断される。一律じゃなかったんです。思い込みで諦めていたら、今の生活はなかったと思います。
編集部コメント(社会福祉士より)
生活保護では、資産の有無は重要な判断基準ですが、一律に「持っているから不可」とはなりません。
特に持ち家については、
・資産価値
・売却の現実性
・生活拠点としての必要性
などを総合的に判断し、居住継続が認められるケースもあります。
また、貯金についても、生活維持のための合理的な範囲であれば考慮されます。
個別判断が原則となるため、まずは状況を正確に伝えることが重要です。
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